【読書メモ】それは「情報」ではない
それは「情報」ではない。―無情報爆発時代を生き抜くためのコミュニケーション・デザイン
- 作者:リチャード・S. ワーマン
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 単行本
図書館で借りた。
著者はかの有名なカンファレンスの運営、TEDの創設者。 2000年(日本では2001年)に出た本なので、スマホ以前、AppleがiPodを出すよりも前で、ちょっと今とは状況違うかな、ってところもあるけれど面白かった。
なんか知ってる話がよく出てくるなあ、と思ったら、教える仕事を始めたばかりの1997年に読んだ
と同じ著者の人だったわ。
原題「Information Anxiety」は、情報不安症=毎日浴び続ける大量の情報を処理しきれず不安になってしまう現代人の病のこと。 そんなに不安になることないんだよ、知らない自分と向き合おうよ、という本でした。
以下、気になった文章。
- クロード・シャノンとウォーレン・ウィーバーは、情報とは「不確かなものを削減する」ものだと述べ、意味のあるものが情報だとする定義を裏付けている。
- 私たちにわかるのは、自分が知っていることと、知らないことだけ(言い換えれば、自分が理解できることと、できないこと)だ。
- 情報を分類する手段は「位置」「アルファベット」「時間」「分野」「階層」
- 情報の分類を変えることで、新しい情報が生まれ、新しい理解が生まれる。
- 「このプロジェクトの目的はなんだ?」という自分への質問を怠ると、それをどう実現するかという段になって、道を見失い、どうしようもない疑念に悩まされる。
- 的確な質問を考えられる方が、的確な答えを得るより数倍得をする
- 考えをグループ化することが、コミュニケーションにとっては非常に大切である
この本のあとに出てきたスマホがすっかり定着した現在だと、どんなことを書かれるのか気になる。